解体新書F-1GP
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「ウィングについて」
ウィング
 ウイングは、市販車でも付いているものが多く、その多くが飾りに過ぎないが、F1では”ダウンフォース”を得るためにある。そもそもダウンフォースとは、マシンを路面に押し付ける力のことであり、F1のダウンフォースはとても強く、天地がひっくりかえっても張り付いて走れるくらいなのである。







「ベンチュリー効果&スキッドブロック」
マシンの車体下面
少し前、車体下面でダウンフォースを得る、”ベンチュリー効果”というものが生まれ、それは車体下面に流れた空気を勢いよく後方に流し、押し付ける・・・という方法。それはとても効果があったらしく、コーナリングスピードは、飛躍的に上昇した。しかし、ベンチュリー効果を多く得るためには路面と車体下面を近づけたほうが効果は大きくなる。そこで車高はかなり低くなり、サスも硬くする(ベンチュリー効果はデリケートで、ダウンフォースが不安定になるため)傾向が目立った。それにより、地面と車体下面が接触するなどの危険があった。接触すると一気にダウンフォースがなくなり、とても危険であった。そこでFIFA(現FIA)がレギュレーションで、車体の下面中央に木(スキッドブロック)を取り付けなければならないとし、(これをステップドボトムという)現在では当時ほどのベンチュリー効果が期待できなくなってしまった。












「ウィングの説明」

 F1のウイングと飛行機のウイングは役割は正反対だが、基本的に同じだ。しかしF1と飛行機のウイングのを見比べれば、F1は翼幅(スパン)が狭く、翼弦(コード)が広い。飛行機は正反対である。(名称は下図参照。)理由は簡単で、F1マシンにはレギュレーションにより幅が決まっているからだ。そもそもより効率よくダウンフォースを得るにはどうすればいいか・・・それは翼幅を長く取り、翼弦を狭くすればよい。しかし上で述べたように幅は決まっているので、必然的に翼弦(コード)が長くなってしまうのだ。
ウィングの説明
アスペクト比=翼幅/翼弦




「おまけ」

 ベンチュリー効果を利用し、強制的に空気を吸い出す車も一時出た。それは、車の後方に扇風機のようなものをつけたものであった。効果はよかったらしく、ピットで静止中にエンジンを吹かしただけでも車体が沈んだほどだという。





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